Re:シルの日々の戯言。

散財が生き甲斐になりかけている、デジタルガジェット大好き自称黄色いネズミの戯言。

NUC13ANHi7ってあるじゃん?

[2023/06/10 Update]
eGPUが動かねえと記載していましたが、Radeonを使っていることが諸悪の根源と判明しました。
詳細は以下の戯言日記をご参照ください。
sylve.hatenablog.jp
[2023/06/10 Update End]


直近(2023/4/21)新しい最新型NUC発売開始とのニュースが流れて、秋葉原界隈にも流通し始めたようです。
akiba-pc.watch.impress.co.jp

最初は2.5インチドライブを搭載可能なハイトモデルとのことですが、最新鋭のNUCにも関わらず、適合メモリがDDR4-3200とのことです。・・・DDR5に対応してもいいと思いつつDDR4なのか・・・と思いつつ、こんな思考が脳内を駆け巡ります。

  • 昨年入手したNUCがNUC11PAHi7でDDR4-3200 SO-DIMM
    • メモリを流用することができるな!
  • NUC11PAHi7はCore i7-1165G搭載
    • Intel第11世代Coreのモバイル向けなので4Core/8Threadしか無い。
    • 新型NUCのCore i7はどうやら12Core/16Threadらしいぞ!
  • 手元にはeGPU BOXがある
    • 新型もThunderbolt4を搭載しているので使いまわせる。
  • (本体以外は)少ないコストで大幅パワーアップ

いやいや、本体が高いんだっつーの!!!11と自己否定しつつ、ツクモを覗いていると最新型NUCであるNUC13ANHi7が鎮座しております。
そりゃそうです、新商品ですからパソコンショップに入荷しています。


今回衝動買いしたNUC13ANHi7について

  • 入手元 : ツクモ
  • 商品名 : NUC13ANHi7
  • 浪費金額 : 税込み99,800円(新品)+17,000円(SSD2台)+3,900円(相殺前40,000円/RX6700XT)

本音を言うと積極的に購入する気はありませんでした・・・が、秋葉原を巡っているとBUY MOREにあったはずのNUC13ANHi7は秋葉原を1周している間に完売、何かとメモリ周りを買うときにお世話になってるパソコンSHOPアークのアニキんトコは店頭在庫がそもそも残ってない状況です。そんな中で何気に覗いたツクモの目の前にあるNUC13ANHi7さん、小一時間悩んで手を出してしまった次第です。

NUC13ANHi7は恐らく日本国内では2023年4月後半に発売開始した、最新鋭NUCです。また、私の手持ちとしては初めてのPコア・Eコアの定義が存在するCPU*1を搭載したモデルです。
正直、Intel大本営発表は鵜呑みにするのは(Apple M1発表時に自社に有利な結果だけを寄せ集めて捏造に近い資料を提示した経緯から)*2個人的に信頼に値しませんが、Windows11との組み合わせで効率的にPコア・Eコアへの処理振り分けが行われるようです。

別に私の戯言日記は技術特化したブログではないので(付け焼き刃的な化けの皮が剥がれ落ちる前に)詳細は控えますが、NUC13ANHi7に搭載されているCore i7-1360PはPコア*4・Eコア*8の合計12コア/(PコアがHyper-Threadingで*2の)16Threadとなり、見かけ上は下手なデスクトップ向けCPUと同じくらいのスレッド数になります。*3
少なくとも現在利用しているNUC11PAHi7よりはスレッド数観点で2倍となるため、ミニPCでありながら目を見張るようなパフォーマンスが期待できそうです。

少し残念な要素はIntel第13世代Coreにも関わらずメモリがDDR4止まりな点、既にDDR5時代を迎えているのでDDR5のSO-DIMMでもいいと思いますが、この1点が気になるところ・・・。
ただし、少なくとも現時点ではそこまでDDR4/DDR5で極端なパフォーマンスの差は発生しないとのメディア記事もあるので、ミニPCのNUCであること・調達コストの低さを考えるとDDR4規格でも問題無いのかも知れません。
ascii.jp

メモリ周りについては、現在NUC11PAHi7で利用しているDDR-3200 SO-DIMM 32GB(16GB*2)をそのまま拝借する予定*4ですが、価格が落ちている感があるので機会を見て64GB化(32GB*2)も視野に入れておきたいところです。
もしメモリ64GB化ができるならば、長らくmacOSメインで利用してきましたが、一旦利用するPCをWindowsメインに切り替えてもいいかな・・・とか思ったり思わなかったり・・・。*5

ストレージ周りについて、第12世代CPU搭載のNUCからM.2 2280(NVMe)+M.2 2242(SATA)+2.5-inch SATAの3台構成が可能になっているようで、第13世代のNUC13ANHi7も3台まで搭載可能です。・・・恐らく将来的にリリースされるであろう2.5-inch非対応のスリムモデルもM.2 2280+M.2 2242のデュアルストレージ構成になるんじゃないかなぁ・・・と思います。
手持ちのNUC11PAHi7からストレージを拝借しても構わないのですが、データ移行などで当分は併用する必要があるため、ストレージは新規購入しています。
システム領域(と一部のゲーム保存領域)はWD Black SN770 500GB(M.2 NVMe)で、NUC11PAHi7と同じストレージです。本音を言うとワンランク上のSN850Xを考えましたが、予算都合で現在利用中のSN770に留めました。*6
データ領域は2.5-inchのWD Blue SA510 1TBを選択、別にWD信者と言うわけではありませんがNUC11PAHi7の後釜としてゲーム用途でも利用するので、価格は抑えつつも無難なメーカーの条件からWD Blueとしました。
まだM.2 2242(SATA)が空いているので(ゲーム実況動画の映像収録用などに専用ストレージとして)1台追加でストレージを搭載したいところですが、今のところ(予算と容量の両立できるような)いい感じのM.2 2242(SATA)ストレージが見つからないので、問題の先送りとします。*7

GPU買い替えと言う愚かな行為

少し前にeGPU BOXを購入しておりまして、NUC+eGPU環境だぜヒャッハー!・・・と、人様から見れば大変なまでに頭の悪いことを*8やっております。
sylve.hatenablog.jp

現状Radeon RX6600を搭載しており、不自由を感じること無くNUCでAmerican Truck Simulator/Euro Truck Simulator 2なるゲーム*9を楽しんでおります・・・が、NUCを新しくしたのにグラボがそのまま・・・と言うのは面白くありません。
・・・と、言うことでゲームでは鉄板なGeForce辺りに乗り換えを検討していました・・・が、最新型NUCを発売記念ご祝儀フルプライス価格で買っている状況を鑑みると先立つ物がある訳もなく・・・。

あっちこっち足を運んで、最終的に曰く付き(!?)のRadeon RX6700XTを入手しました。
マインニング大流行時のデッドストック品で、早い話がマインニングで全力でぶん回してぶっ壊れたボードの交換用保守パーツ・・・でしたが、使われることなく(多分)ビットコインバブル崩壊と共に放出された・・・とのこと。
検品で開封はされているものの、未使用品でキレイなものです。(最近のモデルなので保証書程度ですが)付属品も完璧、でも末端価格が下手な中古屋よりも頭一つお安めなのでお買い得品でした。・・・強いて言えば、ジャンク系のお店だから思考停止でジャンク品に見えるのが最大の難点ですね・・・。

閑話休題Radeon RX6700XTは型番からお察しできるように、現在利用しているRadeon RX6600の少しだけグレードアップしたモデルです。
・・・と言うか、Radeon RX6000シリーズは妙に刻んでシリーズ展開しているのでグレードの立ち位置が分かりにくいのですが、RX6000シリーズと言う大枠で語るならばRX6700XTはミドルハイクラスと言ったところでしょうか。*10

性能について、パソコン工房が測定条件(CPU)を明確にしているグラボ性能一覧資料上から確認すると、現在利用しているRX6600比較になりますがRX6700XTは約1.5倍の性能が備わっているようです。
www.pc-koubou.jp

ベンチマーク結果と言うものは青天井のお話で、最上級を求めるといくらお金を注ぎ込んでも終わり無い泥沼なので、自分で「これで十分」と線引きする必要があります。
私の場合、主にプレイするゲームがAmerican Truck Simulator/Euro Truck Simulator 2の2種類(同じ開発元で同じようなゲームなので実質1種類)であること・eGPU環境でなので3割減と言う性能面での足枷が発生することから、最上級の性能は不要です。
その上で、予算金額は定めてないけど予算内に収まる範囲で現状以上の性能が実現出来るモデル・・・の結果、RX6700XTになった次第です。・・・本音を言うなら(確か)RX6800XTも同じお店で+1万円くらいの金額で販売していましたが、費用面の問題に加え・eGPU BOXの電源*11が怪しくなってくるので、RX6700XTに留めました。

ただし、RX6700XTは現状比較で高性能なGPUであることから、TDPが230Wと結構インパクトの大きい数字が出ています。
最新鋭最高性能なGeForce RTX4090/Radeon RX7900XTXに比べれば低いものの、従来のRX6600が132Wだったことを考えると一気に(TDPベースで)100W近く消費電力が増えることとなるため、この1点については注意が必要です。
私の環境は必要なときにeGPU BOXの電源を投入する運用のため、電気代の観点でそこまで酷いことにはならないと思いますが、eGPU BOX利用時はかなり消費電力が上がることを強く意識しておく必要がありそうです。*12

不具合にぶち当たった

ミニPC環境としては現状よりCore/Threadは大きく増え、ゲームが動けば最高・・・ですが、問題にぶち当たりました。
eGPU BOXが中途半端に認識され、Thunderbolt経由として接続できず、システム的には認識しているもののゲーム起動直後にブラックアウト・フリーズ・操作不能と散々な結果です。

調べていくと、どうもThunderbolt4がUSB4デバイスとして認識され、Thunderbolt4として認識されていないことが判明。

なんだよテメェの不手際じゃねーか!!!11と怒号が飛んできそうですが、流石にそんな低レベルのお話ではありません。
根本的な問題として、(2023年4月下旬時点で)Intel大本営からNUC13ANHi7向けにThunderbolt4のデバイスドライバが公開されていません。
www.intel.co.jp

一応、Windows10 IoT Enterprise向けにはThunderbolt4向けドライバは公開されているものの、説明文をよく見てみると以下の文言があります。

Windows* 11 にはドライバーは必要ありません

www.intel.co.jp

Intel曰く「Windows11ならドライバ不要」ですが、Windows11上だとUSB4として認識されるものの、Thunderbolt4としては認識されていない悲劇です。
同じくThunderbolt4を搭載しているNUC11PAHi7では(USB4デバイスではなく)Thunderboltデバイスとして認識されているため、恐らく然るべきデバイスドライバが正しく適用されていないのが問題点でしょう。

Intel大本営発表を見る限りドライバ不要=Windows Update経由で勝手に配信されるとのことですが、現時点では再度Windows Updateを実行したり、一度USB4として認識されたデバイスを削除して再適用を試みてもUSB4デバイスとして認識されてしまいます。
念の為UEFI(BIOS)からThunderbolt機能が有効化されているか確認してみましたが、UEFI側では問題なく有効化されているので、こちらは問題なさそう・・・。

残念ながら、私のようなド素人ではこれ以上なにも出来ません。ガチモノのパワーユーザーなら他に何らかの調べ方を知っているのかも知れませんが、私のような若輩者ではもうIntelMicrosoftがどうにかしてくれるのを待つだけです。
Thunderbolt4を利用しないならばNUC13ANHi7に問題は無いものの、Thunderbolt4を利用する場合は端的に一言で「駄目」です。恐らくNUC13ANHi7+eGPU Boxと言うゲテモノ環境を好き好んで利用しているユーザーは希少と言うか、まず居ないと思うので問題が解消されるのかは怪しいところです。
そのため、今回大枚叩いて購入したNUC13ANHi7は非常に高価で無駄に電気を食い潰す穀潰しであり、無用の長物と化しています・・・。

Thunderbolt4さえ動けば・・・

多くの一般ユーザーからするとThunderbolt4なんてワケの分からんオタクくん向け機能で、大きな問題は無いと思いますが私からするとeGPUを利用する関係でThunderbolt4が使えないと言うのは致命的な問題です。
ただ、実は私の不手際であり「おま環」が原因かもしれないので、戯言日記の形式で記録が残る状態で悪態をつくのはヨロシクナイことではありますが、新しいものが必ずしも良いとは言えないと思い知らされました・・・。

当面はIntel側のサポート情報に注視する必要はありそうですが、少なくともThunderbolt4を利用しなければ個人的には手放しで称賛できるNUCです。今まで時代遅れ甚だしい環境が多かったことから「爆速!」と思い込んでいるだけですが、レスポンスは素晴らしく普通にWebブラウザ立ち上げたりメーラー起動させたり雑に入れたExcelを動かす程度ならばサクサクと動作してくれます。

そのため、Thunderbolt4を絶対的に未来永劫利用しないと断言できるユーザーならば、(ミニPCで適当なものを探しているなら)NUC13ANHi7に飛びついても良いのかも知れません。
その一方でeGPUなどThunderbolt4を利用しているユーザーは、NUC13ANHi7には手を出してはいけません。もう少しドライバ周りが拡充して不具合が解消されてからでも遅くは無いですし、恐らく不具合が解消される頃には実売価格がご祝儀価格から多少値下がりして、わずかばかりにお手頃になっているんじゃないかと思います。

もしThunderbolt4を利用してそこそこCore/Thread多めのNUCが欲しいのなら1世代落ちの(Intel第12世代CPU搭載の)NUC12WSHi7とかはいかがでしょうか?
こちらはIntel大本営からThunderbolt4のデバイスドライバが配布されているようですし、NUC13ANHi7と同じく12C/16T構成ですので、安定性を求めるならば1世代型落ちモデルもそこまで悪くはない選択肢だと思います・・・。

*1:Intel第12世代Coreから存在するようで、端的に言い表すとPコアが従来通りでフルパワー動作のコア・Eコアが省エネ極振りコアになり、ある程度は省電力構成を意識しつつ性能も重視しているようです。

*2:現状よりも酷く落ちぶれていた時、Apple/AMD無関係で不適切条件の資料で優位性を声高らかに見苦しく無様極まりなく叫んでいたので、Intel大本営発表は嘘・捏造の塊と認識するようになりました。

*3:もっと言うと、同じ第13世代のデスクトップ向けCPU(Core i7-13700)はPコア*8なので(=Pコア側のスレッド数が16なので)、スレッド数観点だとCore -i-1360Pは結構見劣りしますが・・・。

*4:別件で入手したDDR4-3200 SO-DIMMメモリ8GB*2があるので、NUC11PAHi7が(部品が無くて)動かせられない・・・と言うことにはならない想定です。

*5:今のMac miniに強い不満はありませんが、M1の旧型なので最大2画面出力+メモリ上限が16GBと細々とした気になる仕様がありますので・・・。追加で、私がmacOSメインに切り替えた理由がWindows8系での酷いゴリ押しタブレットUIなので、当時の酷さに比べればWindows11のUIなんて可愛いものです。

*6:NUCを新調するならSSDのグレードも上げたかったのですが、SN850Xはストレージ速度は素晴らしいものの、同じ容量のSN770比較で結構金額増となるので・・・。

*7:少し耐久性のあるSSDにして、Steamゲームの保存領域に割り当ててもいいかも知れませんが、いずれにせよ今は先立つ物が無いので先送りです。

*8:自虐が過ぎますがeGPU BOXと言う無駄な箱に加えて、仕様上グラボの本来性能から3割減になると言うものがありまして・・・ね・・・。

*9:毎回補足している気がしますが、早い話が海外でのトラック運転ゲームで、キーボード・ゲームパッドではプレイがなかなか大変なゲームです。

*10:RX6000の場合、3桁目がシリーズ内のグレード(9が最上級)、2桁目に5が付けばマイチェン版で性能微増、末尾にXTが無ければ廉価版みたいな位置付けのようです。

*11:確か私の所有しているのは電源が400Wモデル・・・だったはず。RX6800XTだとTDP300Wなので、電源容量の400W以下だけど・・・と少々心許ないところ。

*12:それでもeGPU BOX環境だとゲームをプレイしない時は電源を切って、無駄な電力を抑えられるのでこの1点についてはeGPU特有の利点ですね。