気付けば12月、私の初代コペン(L880K)が納車されて約1ヶ月が経ちました。
sylve.hatenablog.jp
購入した時点ではカーナビが搭載されていなかったため、どうしたものか・・・と思案を巡らせた結果、個人的には聞き慣れない「ディスプレイオーディオ」と呼ばれるものをコペンに搭載しました。
そんな奇妙奇天烈なディスプレイオーディオとの生活も約1ヶ月が経過したので、今回ブログ記事のネタとして紹介しようと思います。
・・・えぇ、コペンを乗り回して首都高PA巡りしたり動画作ったり遊び歩きすぎて、ブログの更新が疎かになってますので・・・。
www.nicovideo.jp
ディスプレイオーディオとは
端的に「ディスプレイオーディオ」について説明すると、スマートフォンの車載連動機能であるApple CarPlay/Google Android Autoに対応したディスプレイ付きのオーディオユニットです。
単体ではラジオ・(DVDドライブがあれば)DVD/CD再生・USB端子に繋げたUSBメモリの音楽/動画再生くらい*1ですが、スマートフォンを接続することで真価を発揮します。
近年のスマートフォンはiPhoneだろうがAndroidだろうが標準で車載連動機能が搭載されているため、接続すればほぼ全自動でカーナビメインの車載モードに切り替わり、ディスプレイオーディオ側の画面に表示されます。
その際に表示される地図は、スマホにプリインストールされているマップアプリ(iPhoneならAppleマップ/AndroidはGoogle Map)が利用されるので、別途カーナビアプリを入れる必要はありません。もちろん、CarPlay/Android Autoに対応している前提ですがお好みのカーナビアプリに切り替えることも可能です。
その他のスマホアプリも(CarPlay/Android Autoに)対応さえしていれば、Spotifyだろうがなんだろうがディスプレイオーディオ経由で操作可能です。*2
時代的にカーナビ専用機は導入費用の高さ・地図更新費用の高さから理不尽なレベルでディスられ気味ですが、スマホで処理できる部分はスマホに丸投げし・スマホではどうにも出来ない部分は専用ハードウェアで処理させる、今の時代に最適化されたのが「ディスプレイオーディオ」と言うヤツなのかも知れません。
入手したディスプレイオーディオについて
私のコペンに搭載した(ディスプレイオーディオの)機種は、KENWOOD製のDDX5020Sです。
既に型落ち商品ではありますが、直接的な後継機種で現行モデルのDDX5020SRとの違いはステアリングリモコン対応可否のみでハードウェアは同一とのお話らしいので、意外と息の長い製品です。
あまりカー用品に詳しくない方からすると「KENWOODってカー用品作ってるのか!」と思われそうですが、カーナビを中心とした製品を発表・発売しています。*3
ディスプレイオーディオとしては廉価版扱いで、各種車両センサーの入力には対応しないもののCarPlay/Android Auto対応の他、ラジオ・CD/DVD*4・Bluetooth・USBメモリと手広く対応しています。
廉価版ではあるもののオーディオメーカーが作るディスプレイオーディオだからか、外付けアンプやサブウーファー向けにプリアウト端子が搭載されているため、アンプやスピーカー類に費用を投入したいと言う人にはDDX5020Sは悪くない選択かと思います。・・・まぁ、冒頭の通りDDX5020Sって型落ち商品=終売モデルなんですけど・・・。
ちなみに、私がこの商品(DDX5020S)を選択した理由は型落ち商品で元々安かったことに加え、店頭処分品扱いで叩き売りされ想定以上に安かったと言う価格のみの理由です。
また、初年度登録から20年オーバーの初代コペンに取り付けるに辺り、あまり高価なモデルを取り付けても宝の持ち腐れになる可能性が高いと言う事情もあります。・・・えぇ、古い軽自動車なので故障箇所の修理費次第では手放す・潰すことも視野に入れているため、少し日和った部分もあります・・・。
ディスプレイオーディオはカーナビの代替になるか
御託はこのくらいにして、約1ヶ月くらいディスプレイオーディオを利用してきたので、軽く感想を残します。
端的に「カーナビの『紛い物』くらいになる」でしょうか。
理由としては利用しているDDX5020Sが外部センサー非対応のため、現在地がスマートフォンのGPSに完全依存する関係上、自動車の走行速度では看過できないくらいの誤差が発生します。
私が住んでいる東京都内の23区エリアでは、数十メートルの範囲に大小様々な交差点が存在します。ルート案内を設定した場合に画面や音声で「次の交差点を左折です。」と案内されたとしても、眼の前の交差点なのか・十数メートル先にある交差点なのか、判断に迷うことが多々ありました。・・・地図をよく見ろの一言で終わりかも知れませんが、運転中に地図画面の凝視は「危険が危ない」ので無理があります・・・。
上位グレードのディスプレイオーディオの場合は車速センサーや外付けGPSに対応+それらのセンサー情報も考慮して現在地を表示*5するので評価はもう少し変わると思いますが、外部センサー非対応の廉価版ディスプレイオーディオでは、「カーナビの紛い物」くらいの感想しか出てきません。
・・・単にカーナビ専用機の精度を知っているから「紛い物」と言う感想になった可能性もありますし、カーナビ=スマホで見るものと言う概念がある方は「これが当たり前」なのかも知れませんが、カーナビ専用機を絶対的な基準にしてしまうと強い失望を感じてしまうかも知れません。
精度の面でグチグチ言ってますが、地図データの新しさを考えるとディスプレイオーディオは悪くはないものになります。
(利用する地図アプリ次第ですが)常時オンラインからデータを取得するため、基本的には常時最新データを享受できるので、従来のカーナビ専用機では考えられない利点です。
カーナビ専用機の場合だと、ハイエンドモデルで一定期間の無料更新が含まれるようなモデルだと月1回くらいの頻度もありえますが、一般的なモデルは年1回が関の山です。ついでにどのメーカーも更新費用は約1.5万円から*6と高い!
合わせて地図更新に掛かる手間を全てすっとばせるので、横着な性格の人はカーナビ専用機ではなく(各種センサー入力対応の少しグレードが高い)ディスプレイオーディオを選択すると幸せになれるかも知れません。
ちなみに地図アプリは課金してる
ディスプレイオーディオ(CarPlay/Android Auto)では基本的にスマホにプリインストールのマップアプリ(iPhoneだとAppleマップアプリ、AndroidはGoogle Map)をナビ画面として利用しますが、サードパーティ製のアプリも(CarPlay/Android Autoに)対応さえしていれば利用可能です。*7
コペンにディスプレイオーディオを導入するに辺り、地図アプリをどうするかを割と真剣に考えました。
私はiPhoneメインのユーザーなので順当に行けばAppleマップを利用することになりますが、過去に「パチンコガンダム駅」の騒動*8からApple提供のマップアプリは(もう10年以上も前の話で現在は様々な面で改善されてると思いますが)信頼していません。
internet.watch.impress.co.jp
それではiPhoneも過去に純正マップとして採用していたGoogle Mapはどうかと言うと、こちらはこちらで非常識なルートを提案するとの話が多く、手放しで使いたいとは思えません。・・・海外事例だと湖に突っ込むルートを案内したとかありますが、湖に突っ込む前に眼の前の景色を見て「!?」と思わなかったのかと小一時間問いt(ry*9
kuruma-news.jp
色々と考えに考えた結果、PioneerからリリースしているカーナビアプリのCOCCHiを、ディスプレイオーディオ対応が課金要素のため課金して利用しています。
jpn.pioneer
ディスプレイオーディオ(CarPlay/Android Auto)を課金要素にした部分がケチくさい性格の観点で気に喰わないのですが、カーナビメーカーでありそれなりにシェアのあるメーカーのカーナビアプリなので、少なくとも同社カーナビ製品と同等の地図データを備えているはずです。
更に同社カーナビから取得したプローブ情報に加え、課金でVICSのオンライン取得に対応しているため、課金さえしてしまえば同社カーナビと同等くらいの機能は備わっている・・・はず。
・・・なんか曖昧な表現ばかりなのは、過去の愛車では予算重視で旧富士通テン/元デンソーのエントリーモデルのカーナビ(ECLIPSEシリーズ)しか使ってこなかったので、Pioneerカーナビの優秀さを知らんのです(´・ω・`)*10
気に喰わないと綴った課金部分について(通常利用想定のプランなら)毎月350円=年間4,200円で済むため、思ったよりは良心的な金額です。一般的なカーナビの地図データ更新が年間1.5万円前後と言うのを考えれば、4,000円チョットでPioneerカーナビ同等機能が使えると考えれば安いものです。
なんならば通常時はスマホ標準の無料で使えるマップアプリを利用し、行楽シーズン限定でスポット契約すると言うことも可能なので、手間は多いですが節約しようと思えば節約可能です。
・・・まぁ、後日トヨタから完全無料でディスプレイオーディオ(CarPlay/Android Auto)に完全対応したカーナビアプリの存在を知った訳ですが・・・。*11
toyotaconnected.co.jp
私は完全にPioneerのCOCCHiを課金前提で使う環境にしてしまいましたが、もし僅かな課金も気に喰わないと言う方がいましたら、moviLinkを使うと幸せになるかも知れません・・・。
*1:ディスプレイが搭載されているのでバックカメラに対応するものも多いですし、外部入力(赤白黄のRCAまたはHDMI)に対応するモデルもあるようです。
*2:ただし映像系アプリは、安全運転の観点で対応していないことが大多数かと思います。
*3:オーディオメーカーがカーオーディオを起因にカー用品を扱っている事例は多く、(オーディオ部門を手放し済みですが)Pioneerがcarrozzeriaブランドでカーナビを中心に幅広く商品展開をしていますし、総合家電メーカーのPanasonicもカーナビやETC車載器周りで商品展開しています。
*4:ちなみに、最近の傾向としてハイエンド製品になるとCD/DVDがレガシー(時代遅れ)デバイス扱いになり、非対応となります。
*5:ディスプレイオーディオの各種センサー情報を加味した上で、Appleマップ/Googleマップまたは対応してる地図アプリが現在地補正を行います。
*6:多少の前後はありますが、更新用のデータをダウンロード・自分で元々入ってるSDカードなどにデータを書き込む場合は1.5万円前後、SDカード丸ごと更新の場合は2万円前後くらいです。
*7:例えばiPhoneでGoogle Mapを入れてれば、Google MapをCarPlayのナビ画面として使えます。
*8:Appleが純正マップをGoogle Mapから自社開発に切り替えた頃、色々と腐ってて異常な表記が多く発生している中で有名になってしまったのが「パチンコガンダム駅」です。
*9:国内・海外問わずにこの手のネタを聞く度に、「目で見て自分で考えて臨機応変に行動すると言うことができないのか?」と思ってしまいます・・・。
*10:10年以上前のお話なので単純な比較できませんが、たしか当時最低5万円台がボリュームゾーンの中で、富士通テンのエントリーモデルナビが4万円台コースで安かったんです・・・。
*11:元々はトヨタ車特化で「TOYOTA SmartDeviceLink for DH」と呼ばれるもの限定だったようですが、お客様ご意見の結果を反映して汎用的にCarPlay/Android Autoにも対応したようです。