Re:シルの日々の戯言。

散財が生き甲斐になりかけている、デジタルガジェット大好き自称黄色いネズミの戯言。

LattePanda Alpha 800s(KR300)でLinuxの停止が異常に遅い

動画のネタにするためだけに買ったような存在であるLattePanda Alpha 800sですが、薄々感づいていましたがLinuxを起動させると妙にシャットダウン処理が遅いです。
sylve.hatenablog.jp

単に性能不足*1が原因と切り捨てられなくは無いのですが、それにしたって(具体的な時間は測定していませんが)5分くらいはシャットダウン処理で止まってる感があります。

全く再生数が伸びていない割には詳細カテゴリランクで3位を記録した例の動画*2では編集カットしてたりしますが、一応動画作成時点から認識していました。
www.nicovideo.jp

ただ、動画内で(CoeFontの)アリアルさんに喋らせた通りに「裏でなにか処理が走っている場合」と思い込んで(低性能と言うこともあり)タイミングが悪かった・・・と思いこんでいました。
・・・まぁ、その後の(一応続きの動画作ろうと)検証の過程で裏で何か処理が走ってる訳では無いと言うのが判明した次第ですけど(白目)

発生した状況

改めて、事象が発生した状況をまとめます。

  • PCはLattePanda Alpha 800s(KR300)*3
  • OSはUbuntu 22.04 LTS 日本語Remix
    • 中身はUbuntu公式で言うところのDesktop Editionです。
    • フレーバーバージョンではないので、GUIのデスクトップ環境はGNOMEです。
    • 動画にも晒している通り、起動直後にアップデートを実施しているので、パッケージ類は(動画作成時の2022年7月4日時点での)最新の状態です。
  • ログイン後のデスクトップが表示されている状況で、以下のオペレーションをすると事象が発生します。
    • 右上の電源ボタン→電源オフ/ログアウト→電源オフでシャットダウンすると「LATTEPANDA」ロゴとUbuntuロゴが表示された画面で長時間(数分間)止まる。
    • 同じオペレーションで「再起動」を選択しても同じ画面で長時間(数分間)止まる。

裏で何らかのメッセージが出ているような気がしますが、シャットダウン処理中に[Alt]+[Ctrl]+[F1]~[F6]を押下しても*4反応が無いので、何のメッセージが出ているのかは分からず。
ただしdmesgを見ると定期的に「mmc1: Timeout waiting for hardware cmd interrupt.」なるメッセージが表示されています。
また、Ubuntu起動中に([Alt]+[Ctrl]+[F2]~[F6]押下で黒画面灰色文字の)コンソールを見ると、同じく「mmc1: Timeout waiting for hardware cmd interrupt.」と書かれたメッセージが定期的に出力されます。

mmcと出ているのでeMMCまたはSDカード周りと*5推察できますが、私の入手したモデルにはeMMCが存在しないため、恐らくSDカード(具体的には内蔵のmicroSDカード)周りで何らかの問題が発生していると思われます。

Google先生にお伺いすると情報はあるが・・・

困ったらGoogle大先生、雑にお伺いして見るとUbuntuフォーラムで以下のような記事がありました。
askubuntu.com

完全同一事象なので、これです。・・・が、これUbuntu 18.04 LTSの頃から存在する事象なのか(白目)

ついでに、SDカードスロットが内蔵されている機種全てで発生するわけではないと言うのが若干嫌らしいところです。
例えば手持ち機器で言うと、NUC8i5BEHが現在デジタル放送録画サーバーとしてUbuntu 20.04 LTSが動いていますが、停止時に長時間固まるような事象は発生していません。
一時期Ubuntu 22.04 LTSを動かしていたVAIO Pro PFにもSDカードスロットは内蔵されていますが、停止時に固まるような挙動はありませんでした。
もう少し記憶を掘り起こすと、2021年最初の衝動買いだったLatitude 7370にUbuntu 20.04 LTSを入れたときも停止時に怪しい挙動はありませんでした。
sylve.hatenablog.jp

この事象の最終的な結論としては(やり方は様々ですが)SDカードスロットを無効化すると言う日本の伝家の宝刀である「臭いものに蓋をする」で終わっているため、使えないものは使えないのです!・・・と問題が放置されているような雰囲気です。
なおこの事象はUbuntu限定と言う訳ではないようで、ペネテーションテスト目的で入手したKali Linux(2022.02)*6でも発生したので、Debian GNU/Linux派生のディストリビューションで発生する事象のような印象があります。
www.kali.org

対処方法

上記の通りSDカードスロットを無効化するしか手立てが無さそうなので、内蔵のSDカードスロットを無効化します。
LattePanda Alpha 800sの電源を投入し、UEFIを呼び出してChipset→SDCard Supportの順に選択肢、Disabledを選択します。

実は他にもmicroSDカードスロットに適当なカードを挿し込んでおくと事象が発生しない*7ので、microSDカードスロットに何もカードが無い状態を正しく処理できていないんじゃないか・・・と思ったり思わなかったりするのですが、プログラマー身分ではないので明言するのは避けておきます。

もしDebian GNU/Linux派生のLinuxディストリビューションを利用して、何かシャットダウン時に時間掛かるなぁ・・・と言う方は、SDカードスロットが悪さをしている可能性があるので無効化してみると幸せになれるかも知れません。・・・えぇ、SDカードなんてUSB接続の雑なカードリーダー使ったって良いんですしおすし・・・。

*1:そうとは言えど、Core m3-8100Y/メモリ8GBと主要な部分だけ見る限り、決して性能不足とは言えませんが・・・。

*2:瞬間的とは言えど、毎時ランキングとは言えど3位を頂くとは・・・。でもスクショ時点では50再生も行ってないし、草稿作成時点でも100再生行ってないので極端に過疎ってないかと心配になります・・・。

*3:シリアル番号にKR300が含まれる場合はSecure Boot非対応を表します=Windows11非対応を意味します。

*4:コンソール画面のスクリーン切り替え、GUI大前提の場合は[Alt]+[Ctrl]+[F1]がGUI(X.Org)画面、[Alt]+[Ctrl]+[F2]〜[F6]が黒画面灰色文字のCUI画面です。

*5:eMMCはまだ名称が類似しているからともかく何でSDカードと関連?と思われそうですが、詳細は割愛しますがMMCはマルチメディアカードと呼ばれる物理的なメディアで、事実上SDカードの前身のような位置付けとなっているためです。

*6:チョット余っている自宅の無線LAN APに攻撃を仕掛けてみましてね・・・。

*7:まさかね・・・と思ってその辺に転がってた適当なmicroSDカードを挿し込んで起動させたらピタッと事象が収まって草生えますわ。