Re:シルの日々の戯言。

散財が生き甲斐になりかけている、デジタルガジェット大好き自称黄色いネズミの戯言。

セールで安いからとSteam版の初音ミク Project DIVA MEGA39's+を買った

私はAmerican Truck Simulator(ATS)やEuro Truck Simulator 2(ETS2)をプレイしていますが、意外とゲーム関連のニュースに疎いです。
時代錯誤著しいと言われてしまうかも知れませんが、RSSフィード情報でいくつかゲーム関連メディアを登録しているものの、真面目に目を通すことは稀です。

そんな私ですが、ATS/ETS2がSteamで配信されている関係上、Steamのセール情報だけは少しだけ意識しています。
今回の戯言日記の草稿を綴っている時点ではSteamサマーセールが開催されており、私でも知っているようなタイトルが50% OFFだったり、私ではご存知ないタイトルが80% OFFだったり*1お値引き率見ているだけでワクワクします。

そんなサマーセールの中で気になるタイトルが1つ、あまりご縁のなかった初音ミク音ゲーで、正式名称は「初音ミク Project DIVA MEGA39's+」です。
store.steampowered.com

私が見ている時点で50% OFFのお値段が付けられている上、DLC抱き合わせ販売・・・と言うと角が立つのでSteam上のセット名称である「VIP Edition」だと更にお得に・・・。

これでも私はBEMANIシリーズ黎明期(5鍵と呼ばれたbeatmaniaの結構初期)から音ゲーを嗜んでいる身です、お値打ち価格で楽しめると言うのなら気になるのは自然な流れ(!?)です。

初音ミク Project DIVA MEGA39's+について

Project DIVA自体はそこはかとなく歴史のある音ゲーなので、今さらどんなゲームなのかを戯言日記に触れる必要は無さそうですが、戯言日記では完全にお初のタイプの音ゲーなので一応雑な解説は綴っておきます。

初音ミク Project DIVA MEGA39's+」は、アーケードゲーム発祥の初音ミク Project DIVAシリーズの(現時点での)集大成バージョンとなる音ゲーです。
公式サイトを参照すると、ベースはNintendo Switchで発売された「初音ミク Project DIVA MEGA39's」のようで、ある意味では(コンシューマーハードからの)逆移植版です。(タイトル末尾に「+」が付かないのがSwitch版です。)
miku.sega.jp
miku.sega.jp

従来の音ゲー(主にBEMANIシリーズ)との大きな違いは、Project DIVAシリーズは画面内の全域に順次マーカーが表示され、画面外からノーツが流れてくる点です。
BEMANIシリーズを含めて多くの音ゲーは上下左右いずれか一方向から*2移動してくるノーツ(横棒や矢印などの譜面)をマーカーの位置に重なったらタイミング良くボタンを押す形式が大多数ですが、Project DIVAの場合は画面内の全域に順次マーカーとノーツが表示されるため何処か1箇所を集中して見てしまうとミスを連発してしまいます。現時点で既存の音ゲータイトルで画面内の全域にノーツが表示されると言う意味合いで似たようなものを挙げるならば、液晶が内蔵された16個のボタンに表示されたマークをタイミング良く押すjubeatシリーズが該当すると思います。

また、他の音ゲーと同様にPVのような映像が表示されますが、全画面で映像が表示されるためノーツに集中して映像を全く見れない!・・・と言うことにはなりません。こちらに関して同じく既存の音ゲーで私に知見のあるタイトルで言うと、Dance Dance Revolutionのようなイメージでしょうか。

システム周りはこのくらいにしてMEGA39's+と言うエディションに着目すると、上記の通りSwitch版をベースとした収録曲マシマシ強化版です。
公式サイトの説明文を見る限りだと、アーケード版の人気曲+Switch版の全DLCを収録しているようなので、収録曲数の観点だとProject DIVAを買うならベストな選択肢になりそうです。
またSteam版の本タイトルではExtra Song Packと言うDLCが存在し、調達することで70曲以上が更に追加されるため、作品名に恥じないMEGAなボリュームになります。

ちなみにMEGA39's+のセット販売として「VIP Edition」がありますが、VIP Editionに手を出す場合は少しだけ注意が必要です。
セット販売である程度のお値引きが発生するため、買い揃えたいとの場合はVIP Editionがベストなのは明白です・・・が、VIP Editionには「アイテムアンロックキー」と呼ばれる公式チートコードが含まれるため、VIP Editionを購入する=苦労も何もなくコスチュームなどのアイテムが無条件全開放となります。
Steamのレビュー欄でも「開放する楽しみを奪う糞DLC!」のような怨念が見受けられるため、一つ一つ実績を開放する楽しみ方をされている場合は、VIP Editionの購入はやめた方が見のためです。

軽くプレイした雑感

安価だったので手を出してみましたが、過去に経験したことの無い画面構成なので戸惑う要素は多めです・・・が、慣れればそこそこ楽しむことができます。

Steam配信タイトル=PC版なので4K解像度にもバッチリと対応しているので、初音ミクさんを始めとしたVOCALOIDキャラクター*3が高精細でヌルヌルと動くと言うのは個人的には新鮮な光景です。

個人的には最近は尋常ではないペースで量産されているボカロ曲の中でも、その時々で人気とされた曲を知るいい機会でもあるので、ゲームを楽しみつつどんなボカロ曲があるのか楽しんでいけそうです。
・・・特に私の場合、初音ミクファーストリリースのタイミングでの印象が未だに強く、昔は「ケロケロ」言ってたのに*4すごいことになってるなぁ・・・と時代の進化を感じます。

ゲーム自体の難易度は、恐らく高めです。他の音ゲーのようにノーツが一方向から流れる訳では無いので、慣れないうちはボタンを押すタイミングを掴むのが精一杯かも知れません。
それでも難易度EASYなら、利用するボタンは(Xboxコントローラーで言う)ABボタンの2つがメインなので、ギリギリ一見さんでも楽しめる範疇では無いかと思います。

気になる部分はそこそこある

操作に慣れずフラストレーションが・・・と言う部分を除いても、やはり気になる部分はいくつかあります。

  • Xboxコントローラー配列準拠なので、任天堂ハードウェアのコントローラーとABXY配列が異なる・・・ので、おっさんゲーマーがプレイすると意図したボタンを押せない。
  • 音ゲーと言うより目押しゲームと言う印象が強い部分がある。
  • 全画面にPV表示のため、タイミング次第ではマーカー・ノーツの視認性が著しく悪い。

個人的に辛かったのがABXY配列の問題で、AB/XYの並びがXboxコントローラーと任天堂ハードウェアのコントローラーで逆転しているため、ゲーム中でAマーカーが出ているのに実際のコントローラーではBボタン(任天堂ハードウェアのコントローラーのAボタン)を押しがちです。
この問題から私がPCでProject DIVAのプレイは絶望的だ・・・と悲観的に思いましたが、そこは開発元のSEGAも認識していたようで、オプション設定からAB/XYを任天堂ハードウェアのコントローラー準拠にする設定があったので*5事なきを得ました・・・が、ゲームハードウェアでは後発組のMicrosoftはなんとも「余計なこと」をしてくれたものだと怨念を抱かざるを得ません。・・・いや、そんなことよりSFC時代から脈々と受け継がれ身体に染み込んでしまった「慣れ」と言うものは恐ろしいものです・・・はい・・・。


2番目の目押しゲームと言う因縁同然のクレームイチャモンについては、多分岩田さんが生前担当してたインタビュー記事「社長が訊く」で、リズム天国周りのお話で語っていたつんく♂さんが感じた(既存音ゲーに対する)フラストレーションと同じものだと思われます。
www.nintendo.co.jp

これはProject DIVAに限らずプレイしていると「そこでボタン押すか?」のような部分を私も感じることがあり、その点についてはゲーム開発者目線で岩田さんから「難易度調整のため」との説明*6があります・・・が、意図は分かるものの「なんか違うよな」と言う感覚は拭えきれず。
そのため、リズムに乗って楽しむような感覚で音ゲーをプレイされている場合はProject DIVAはあまり楽しめないかも知れません。

もちろん、膨大な楽曲の全てが駄目とは言いません。知っている曲で、ある程度のノリが分かっている+ノーツもいい感じのノッて配置されていると、多少違うよな?と言うノーツがあったとしても(岩田さんの解説されている)達成感が上回って「キモチイイイィィィー!」と感じる場合もありましたので全否定するわけではありません。・・・が、難易度を増す方向で(リズム観点だと押すべきではないタイミングでノーツが置かれる)トリッキーな配置となっている場合の方が多いような印象なので、目押しゲームとしてプレイしたほうが心へのダメージは少ないかも知れません。
・・・ならば世の中の大半の音ゲーも目押しゲームだろ!・・・とお叱りを頂きそうですが、少なくとも私がプレイしてきた音ゲーbeatmaniaはノーツに音が設定されているので、ある意味では「演奏する」と言う感覚も併せ持っていたので別方向での達成感から気にならなかったのではないかと思います。


それよりも問題に感じたのはノーツの視認性問題、仮にも音ゲーにも関わらずボタンを押すタイミングを表すノーツの視認性が悪いのは大問題です。
タイミングマーカーが順次表示されノーツが画面外から流れるシステム自体は良いのですが、PVを全画面で表示している関係上、PVの明度によってタイミングマーカー・ノーツが見えにくくなるのは正直どうにかして欲しいところです。*7
せめてPVも明度を落としマーカーの視認性を上げられるオプションがあると嬉しいのですが、残念ながらそのようなオプションは存在しないようなので、PVの明度も難易度のフレーバーと考えるしか無いのかも知れません。・・・せめて、Dance Dance Revolutionのように多少背景を暗くしてくれるだけでも視認性は改善されると思うのですが・・・。

ノーツ視認性問題に関連して、意図的なんでしょうが同時押しノーツが思った以上に左右大きく分かれて表示されるのも辛い部分です。
これはモニターサイズにも関連してくるので一概に何点とは言えないのかも知れませんが、2ボタン同時押しで大きく左右に分かれると見失うことが多く、4ボタン(ABXY全押し)の場合は嫌がらせのようにモニター四辺付近に表示されます・・・。*8
難易度調整の観点かも知れませんし、単に加齢で私の反応速度が落ちただけかも知れませんが、難易度NORMALでも辛いことが多いので視認性をもう少し意識して頂きたいところです。・・・まぁ、私のゲームプレイ環境が悪いだけ(モニターとの距離が近すぎるだけ)の可能性も捨てきれませんが・・・。

とりあえず今は全曲制覇を目標に楽しむ

個人的に気になる部分はいくつかあるものの、スコアアタッカーで無い限りはなんとか楽しめる程度には収まっているので適当なタイミングで起動させてプレイして・・・を繰り返しています。
えぇ、メインでプレイしているATS/ETS2のようにハンドルコントローラーのセットアップ*9が不要と言うのは、至極真っ当なことですが素晴らしい限りの利点になります。ゲームを起動することが億劫にならないゲームなんて、素敵の限りです。

当面の目標は一通り楽曲をプレイして文字通り音を楽しんでいきたいところですが、DLC含めて250曲近くになるので、随分と長期間に渡って楽しめそうな雰囲気です。
長く楽しめるのは良いことですが、可能ならば追加DLCで更にプレイ可能な楽曲を増やして頂けると嬉しいので、SEGAさんご検討のほどお願い申し上げます。

*1:恐らく皆々様の方が詳しいかと思いますが、旧作タイトルになると結構な値引き率が設定され、お手頃なお値段でゲームが買えます。

*2:最近はmaimaiシリーズのように、放射状にノーツが流れてくる場合もあります。

*3:具体的にはクリプトン・フューチャー・メディア初音ミク/鏡音リン&レン/巡音ルカ+ミク発売以前にVOCALOIDエンジンを利用していたMEIKO/KAITOの6キャラで、他社のVOCALOIDキャラクター(例えばインターネット社のメグッポイドや、AHS社の(どちらかと言うとボイロ(VOICEROID)で有名な)結月ゆかり・紲星あかりなど)は登場しません。

*4:最近の人は知らないと思いますが、VOCALOID2時代は「調声」にかなり腕が必要で、聴けたもんじゃない・・・は言い過ぎですが、チューニング不足だとかなり露骨な機械っぽい声色になったものです。なにそれと言う人は、(少々失礼なことですが)ニコニコ動画で相当古い初音ミクタグが付いた再生数が少なめの動画を見ると察せるかと思います。

*5:ちなみに、SteamはPS4コントローラーにも対応しているので、オプション設定の中にPS4コントローラー向けに「◯✕△▢」の表示変更もありました。

*6:特にゲーム終盤に、難易度を増す目的+難しい状況(譜面)を打破した達成感を感じさせるため、ボタンを押す場面を増やしている・・・と上記の記事で説明があります。

*7:映像がホワイトアウトで真っ白のタイミングに、白系フェクトの同時押しマーカーとか見逃すこと不可避です・・・。

*8:ベースはSwitch版なので、もしかするとSwitchのポータブルモード(6~7インチサイズ)で遊ぶことを前提として設計されている可能性も微レ存・・・。

*9:場所が何ので毎回ハンドルコントローラーを机に取り付けて、シフター(シフトノブ)も取り付けて、アクセルブレーキのペダル類の位置を調整して・・・と言う工程が発生します。