私のゲーミング環境を自称する普通のNUC(NUC13ANHi7)のメモリを、2023年10月中旬に(無駄遣いの観点で悪い意味として)思い切って64GB化しました。
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今まで利用してきたメモリ部品(DDR4-3200 SO-DIMM 16GB*2)が余り、流用する機種も無いことから手持ちの部品箱で保存していましたが、部品箱の中にSSDもいくつか余っていることに気付きました。
私の場合は一般的な大型デスクトップPCではなく、省スペース性を重視したNUCなどのmini PC(ベアボーンPC)を選択しているため、もう1台ベアボーンPCを購入すると余らせた部品を有効活用できそうです。
散財の限りを尽くしているため、主に中古ベアボーンPC・・・の中でもNUCなどmini PCに絞り込んで探していましたが、そんな都合よく見つかる訳もなく・・・。
一応、秋葉原でNUC10i3FNHがじゃんぱらに大量入荷していますが、メモリを32GB載せようと言うのに2Core/4ThreadのCore i3-10110U搭載モデルでは性能面で物足りなさを感じます。また、メモリ4GB/Optane+1TB HDD/Windows11 Homeプリインストール構成なので、今回の私の用途からすると(完成品なので)少々割高です。
もう少し視野を広げ、Web通販のクーポンがあるじゃんぱら通販で探っていると、Ryzen搭載のベアボーンPCがありました。
Ryzen搭載機種は既に手放してしまったSurface Laptop 4以来ですし、意外とAMD CPUは触ってこなかったので気になるところ・・・。お値段2万円以下、送料が地味に掛かるので在庫のある店舗を確認すると・・・関西か・・・。
今回衝動買いしたベアボーンPCについて
- 入手元 : じゃんぱら
- 商品名 : MINISFORUM EliteMini UM350
- 浪費金額 : 税込み20,000円(中古/クーポン利用/送料込み)
NUCより一回り大きいmini PCで、クーポン適用・送料コミコミで2万円ジャストだったので飛び付いてしまいました。
交通費次第では在庫のある店舗に訪問して直接購入することが多いのですが、今回は関西方面の店舗だったので素直に通販で済ませました・・・。
メーカーのMINISFORUMは香港発の主にmini PC*1を発表しているメーカーで、アキバなどでもベアボーンキットで見かけることのあるメーカーです。
入手したモデルのUM350はまだ公式通販・Amazonで新品が入手できる製品ですが、公式・Amazon共にメモリ・SSDが搭載された完成品のみで、既に(メモリ/SSD無しの)ベアボーンPCは販売終了している模様です。
Minisforum UM350store.minisforum.jp
CPUはモバイル向けのRyzen 5 3550H、4Core/8Threadと言う仕様なのでハイエンドでは無いもののハイパーバイザーなどで遊ぶにも悪くはない程度の仕様です。
またWindows11の動作対象CPUリストに含まれる型番なので、最終的にWindows OSを入れる場合も不自由することはないでしょう。
その他の仕様周りを簡単に紹介すると、メモリはCPU都合でDDR4-2400まで/搭載上限32GB、ストレージ周りはM.2 NVMe+2.5インチSATA(7mm厚まで)とNUCの(2.5インチSATA対応を意味する)H型番と同じような仕様です。
ちなみにM.2スロットは完全にNVMeのみ対応のようで、手持ちのM.2 SATA SSDを挿したところ認識しませんでした。流石に今の御時世にM.2 SATAを使うことは極めて少ないと思いますが、手持ち部品を流用する場合は注意が必要です。
UM350はESXiが動かせる
今回入手したUM350ですが、オンボードNICはIntel I225-Vが搭載されていました。漠然と「Ryzen搭載だからNICはカニさん(Realtek)なんやろなー」と思っていましたが、Intel NICが搭載されていたためチョット驚きです。*2
Intel NICが搭載されていると言うことは、NIC周りがネックで動作しないことの多いVMware ESXiを動かせる可能性が高いと言うことになります。
調べるとIntel I225-Vは現行バージョンのESXi 8.0から(ドライバを内蔵したため)特に何も意識せずとも認識するようになったとのことなので、もしUM350でESXiを動作させたい場合はESXi 8.0がおすすめです。
一応ESXi 7.0でも動かせなくはありませんが、Community Networking Driverを入手の上でカスタムISOの作成が必須になります。
ただ、Community Networking Driverを配布していたVMware Flingsが閉鎖されてしまったため、現時点(2023年11月上旬時点)では「詰み」の状態なので注意です。*3
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しかし、気軽にESXiを楽しめるRyzen搭載のmini PCと言うのは何だか珍しいと言いますか、非常に興味深いことです。・・・既に1台ESXiサーバーがあるので、流石にUM350にESXiを入れることは今は考えていませんけど・・・。
どんな環境を整備すべきか・・・
とりあえず1台PCを生やしたまでは良いのですが、どのように有効活用していくべきか・・・。
本音を言うならば、興味はあったものの環境面で動かせなかったHyper-Vの利用に特化したHyper-V Server 2019*4でも・・・と思っていましたが、まさかのNICがネックとなり動作させられず。I225-Vが(Windows10/11など)クライアント向けNICのため、サーバー向けOSのドライバが準備されず、無理矢理クライアント向けOSのドライバを適用しようとすると「対象外OS」と弾かれてしまいます。
一応USB-NICを使う・クライアント向けデバイスドライバを書き換えるなどの手段があるものの、個人的にイレギュラーな対応は避けたいところです。
LinuxをデスクトップOS用途で使うことも考えましたが、現時点でWindows/macOSの両刃使いなので積極的にLinuxをデスクトップOSとして使う理由が無く、合わせて今は宗教上の理由でWindows OSを禁忌する理由*5もありません。
LinuxをサーバーOS用途として使うことも合わせて考えましたが、個人環境でメモリ32GB搭載して有効活用できるサーバー用途って何を動かすんだよ!・・・となり、正直用途が思い付きません。
素直にWindows(現行のWindows11)でも動かせば・・・と思うと、既にWindows Insider Program用途と言う意味不明に近い用途を与えたNUC11PAHi7が視界に入り、デジタル放送録画サーバーの後釜を考えるも消費メモリの少なさからあまりに勿体無いため、何のためにUM350を買ったんだ状態です。
何を動かそうかと探っていると、標準でTPMが使えないESXiの替わりにProxmox VEを利用すると言う記事をいくつか見かけたので、Proxmox VEのお遊び環境にしてしまうか・・・と思ったり思わなかったり。
いずれにせよ、当分の間は持て余してしまった部品を組み込んで仕上げたUM350をどんな用途で使うのか、愉快に頭を抱えて過ごしていくことになりそうです。
*1:Intel NUCに準じたサイズが基本で、拡張性を重視したり省スペース製を重視したり多少大きさに幅があるようです。
*2:別にRyzen搭載だからIntel NICを採用してはならないと言うことはありませんが、何か漠然とカニさんなんだろうなぁ・・・と思っていました。
*3:一応、VMwareの中の人の個人ブログで「Internet Archiveに退避してあるよ!」とありますが、VMwareドメイン以外からの入手なので注意してください。
*4:Windows ServerをHyper-Vに特化させたOS、驚くことに無償利用可能。
*5:Windows8のUIが酷すぎて禁忌してた時期がありましたが、Windows 10で従来の使い勝手に戻り、Windows 11でも(裏では色々変わってますが)多少見た目が変わった程度で嫌悪感を抱くようなことも無く。